アフターピル(緊急ピル)について
セックスの72時間以内に服用を開始する、緊急のピルのことです。
胞胚の子宮内への着床をとめる作用による避妊効果を期待するものです。
のみ方は、2錠内服し、12時間後に2錠内服します。(言い換えれば、失敗してあわてて、1分でも早くと婦人科を受診する必要はありません。あせらなくともよいのです。
合計4錠の投与です。)
一番よくみられる副作用は、吐き気・嘔吐で、ご希望の方には吐き気止めを処方いたします。
また、そのほかの副作用などの説明は、低用量ピルに準じます。
この方法は、100%までの効果はありませんが、70から80%の効果はあるといわれています。また、72時間以上たった場合は明らかに効果は減少しますが、のまないよりはのんだほうが効果はあるとはいわれています。
ただし、内服しても妊娠した場合には、極わずかではありますが胎児奇形の率が上がります。(ただしそれを理由に中絶しないといけないという適応にははいりません。)
また、1回使用したからといって、次の生理の時期まで妊娠の可能性がないという意味ではありませんので、確実に次回の生理の予定日までは他の方法で避妊してください。なお、1回の周期で2回、3回とアフターピルを使用することは可能です。
基本的には、次の生理は普段とそれほど変わらない時期にくることが多いです。また、人によっては、内服して2,3日で少量の出血がおこることがあります。
もし、アフターピルを内服しても生理の予定が遅れるようであれば、妊娠の可能性もありますのでかならず受診をしてください。
また、どうしてもピルを内服できない人や、吐いてしまう人、より高い避妊効果を求められる場合には、もっとも可能性の高い排卵推定日から5日以内であれば、銅付加タイプのIUD(避妊リング・子宮の中に装着するリングです。)を装着する方法もありますが、出産経験のない方には難しいでしょう。